大阪のインバウンドが活況なわけ – 2018年の所感

大阪のインバウンドが活況なわけ – 2018年の所感

ここ数年、本当に大阪に来る外国人観光客の数が多いです。

台風の影響は大丈夫の模様

先日の台風被害で関西空港が被害を受けて連絡橋が利用できない間、観光客が来ない状況になってしまいまして、復旧後は観光客の戻りは鈍いかなと思っていましたが、どうもそんなことはない模様。

国主導であっという間に復旧させて、ほぼ前年並みに戻ったとの報道もあり、僕も出張帰りに飛行機に乗って関空から最寄り駅まで特急で帰宅して様子を見てきました。

そこで目にしたのは、今までに無いほどのたくさんの観光客。

旅行がキャンセルされた人たちが一気に押し寄せているかのようで、今までは特急ラピートもプラスαの料金が掛かるスーパーシートはほとんど人が乗っていなかったのが、韓国からの旅行客で埋め尽くされているという状況。(普通の特急指定席が埋まると、スーパーシートを仕方なく買うことになるので、指定席は満席になっているはずです)

大阪に住んでいる身としては、こんなに観光客に来てもらえるというのは本当に嬉しいですね。

なぜインバウンドが活況なのか

大阪に住んでいる僕からすると、漠然と大阪の魅力を感じていて、だから東京に住まずに大阪から通うという生き方を選んだわけです。大阪に来る観光客もある程度僕と同じような魅力を感じているから大阪に来るのでは無いかと。

「活況」という状態

さて、大阪で街に繰り出すと中心部は本当に観光客が多くて、外国と見紛うほどの状態になっているわけですが、これは東京と大阪の人口の違いにあると思っています。

東京 – 2017年大阪 – 2017年
23区人口:920万人24区人口:270万人
インバウンド:1300万人
インバウンド:1100万人

この数字を見るとわかるように、人口に対するインバウンド人口が大阪のほうが非常に高い数字となります。

年間に訪問するインバウンド人口を中心部人口で割った場合、

  • 東京:人口比1.4倍
  • 大阪:人口比4.1倍

となり、人口比率でいかに大阪に外国人観光客が来ているかと言うのがわかります。

また、2017年度の東京、大阪での一人あたりの消費金額を見ると

  • 東京:67,926円
  • 大阪:42,127円

となっています。

つまり、大阪での消費金額は若干少ないものの、大阪の人口一人あたりのインバウンドの消費額は、東京に比べて1.8倍になり、大阪という地方都市にとってはかなりの経済効果になっていることがわかります。

これが漠然と「活況」と言われているものの正体で、実際数字で見ると同じくらいの数の観光客が来ていても、大阪にとっては非常に大きな存在になっているわけです。

なぜ大阪が人気なのか

なぜ大阪なのか。これはいろんなブログで分析されている方がいますね。

  • 料理が安くて美味しい
  • 面積が狭くて移動しやすい(東京23区:626k㎡、大阪24区:225k㎡)
  • 京都と奈良が近い(伊勢神宮も近い)
  • 大阪の人はズケズケとお構いなしに話しかけてくる

といったところが主だったところです。

僕もまさしく同感なわけですが、しかしなんと言っても心斎橋商店街(道頓堀界隈)の雑然とした歓楽街が大阪を魅力的にしている一番の要因ということは誰もが同意すると思います。

道頓堀界隈は、僕が三重のド田舎から大阪に出てきたときに、あまりの凄さにびっくりして、そして好きになった街です。いつ行っても祭りの夜店が延々と続いているような街で、難波から心斎橋まで老若男女が買い物と食事を楽しんでいる街です。USJとかディズニーみたいにその場所にいるだけで楽しいんですよね。

実際のところ全然違うんですが、僕の中で浅草と心斎橋商店街は同じ「いつもお祭り騒ぎしている」カテゴリに入っていまして、この雰囲気が外国人観光客を引きつけているのでは無いかと思っています。

ハロウィン

ちょっとタイムリーな話題を書いておきますと、2018年の10月末のハロウィンも終わりまして、ちょうどその日は僕は東京にいたわけですが、渋谷のハロウィンがニュースで大きく取り上げられている中、実は大阪も戎橋周辺がハロウィンの賑わいが凄まじかったようです。

ただ、東京大阪の両者のハロウィンの扱われ方が若干異なっているのが興味深く、やはり大阪の観光客の多さによる部分が大きい感触があります。

戎橋周辺の大混雑は常日頃(渋谷のスクランブル交差点が全域に広がっているような感じ)ですが、その大半は海外からの観光客でして、ハロウィンの際はこれに日本人のコスプレが加わって混沌とした状態になるようですね。

日頃からお祭り状態になっているところに、更に別の祭りが入り込んで、フィーバー状態になるわけですが、普段から非日常を体現している戎橋周辺からすると、ハロウィンの祭り騒ぎも1つの催し物として地域側が飲み込んでしまっているのではないかと思います。逆に言うとハロウィン側が飲まれている状態なのではないかと。

このイベントを商機ととらえている戎橋界隈。10月の観光イベントとして捉えている旅行客。また、それを売り物にしている旅行代理店。そして大阪人本人たちは「これが大阪のハロウィンじゃ!」的なのを海外からの旅行客に見てもらうことでグローバルに満たせる自己顕示欲。(目立ちたがりですからねw)

そういうのがうまく機能して、わりと大阪のハロウィンは、全員がいい感じに回っているのではないでしょうか。ちなみに個人的には大阪のハロウィンといえばUSJというイメージが強いですが。

最近は「ハロウィンはどうなのか」的な議論をしがちですが、大阪としては観光資源に取り込んで行けるように、官民合わせて商売に取り込んでいきそうな気がしますね。

本当の事を言うと

と、こういった大阪のインバウンドの状況が自然に作られたかのような雰囲気で話をしていましたが、実はそんなことは無いんです。

もちろん大阪は観光地化するだけの下地はあったわけですが、これを何年も目が出るまで推進してきたのはお役所サイドなわけです。

大阪観光局(https://osaka-info.jp/)というのを作って、地道に活動を続けてきた結果なんですよね。

ちなみに大阪への企業誘致などはとことん失敗してきたわけで、BtoBは大阪はそんなに得意じゃない説がありますねw しかし観光というtoCのビジネスでは日本の他地域をごぼう抜きして花開いているわけです。

この成功を見ると、今後は大阪は官民合わせたtoCサービス戦略で伸びていくのではないかと予想しています。衣食住の「住」が安価な地域なので、ちょっと景気が良くなると衣や食や、その他の娯楽にはお金を掛けやすい地域でもありますからね。

そんなわけで今年も活況な大阪のインバウンド状況について考えてみました。

 

 

ではまた

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